一片の文にて君の瞳に輝きを取り戻そう

君の憂(うれ)いをおびた綺麗な瞳の為に!。

夕日

君の瞳が乾ききって、輝きを失おうとしている時、
一片(いっぺん)の文(ふみ)にて君の瞳に、輝きを取り戻そう。

君の笑顔が悲しみに暮れて、うつ向いている時、
一片の文にて君の面(おもて)に、笑顔を取り戻そう。

君の心が疲れはて、優しさを忘れてた時、
一片の文にて君の心に、優しさを取り戻そう。

君の思いがささくれて、明日を見いだせなくなった時、
一片の文にて君の思いに、希望を取り戻そう。

いま、君が絶望の暗闇の中で苦しんでいるなら、
私は一切(いっさい)を掛けて、
君を暗闇の中から光りさす生活のもとへ呼び戻そう。

一切の事は、あの日にみた君の麗しい瞳の為!。

カーテンコール、川島なお美

借りてきた本は、一気に読んでしまった。
タイトルは『カーテンコール』女優、川島なお美を書いた本です。

癌に冒された人間の闘病記ではない。
読み終えて、スカットする。

女優《川島なお美》は、癌になった。
治ったと思った癌は、再発しました。

この時、ほとんどの患者は、医師にこのように問うそうです。
「あと、どのくらい生きられますか。」

しかし、川島なお美は、余命宣告を医師に聞きませんでした。
自分に残された時間を、悟ったのでしょうか。

延命治療することもできたし、もしくは癌が完治することも考えたと思います。!

しかし、川島なお美が選んだ道は、女優《川島なおみ》として舞台に立つことでした。

最後の主演ミュージカル舞台は、人間の死をテーマにした舞台【広い宇宙のなかで】、点滴と解熱剤で舞台に立っていました。

カーテンコール

ついに力尽き、明日の舞台に立てなくなり病院へ。
ひとりの人間に幕が降りた。

医師は『二三日が峠です』。

《舞台が寿命を短くしたのではない。舞台があったからこそ、あそこまで生きられたのです。》

女優《川島なおみ》として、人生を生き切ったのです。

自分にとって大切な存在、本当に愛している人、人生で何を大切にして生きてきたか、これからも何を大切にして生きていきたいか、どうしてもまだまだ生きたい理由・・・・・・・・などがくっきり見えてきました。
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初めてエンディングノートを書いてみて、自分は幸せだったと心から感じました。

カーテンコール:著者 川島なお美 / 鎧塚俊彦

降りた幕から拍手を贈りたい。
カーテンコール



借りてきた本は、一気によんでしまった。


人間の生き方を問われる。

カーテンコール、川島なお美

誇り

出発は、怖かった。

でも、私に残された道は、それしか無いと思い出発した。

途中まで来て、その困難さに気づく!

もう、もどれない戻っては行けない所まで来ていたのです。

誇り

もしかしたら、途中に道に迷い力尽きて抜け出せなくなるかも知れない。

ここまで来た事に後悔は無い。むしろ、自分自身を誇りに思えるのです。

この道、どうして行くのか誰も分からないが、貴方なら分かるはずです。

この誇り、貴方に捧げる。

香り

こころ惹かれる、香りがする。

ほんのわずかな香り、それは昔の自分を思い出す香り。

あまりにも、わずかな香りでしたので、その香りを追いかけてしまいました。

新幹線の一つ離れた席のか紺色のドレスを着た女性からです。

普段なんともないのですが、このときは違っていました。

その香りに気づいた瞬間、脳裏には若い頃の故郷の情景が浮かんできたのです。

低い灰色の空に、汗を拭き去る風が吹いている。

それは、若い頃の情景!

生きる事に、悩み抜いた十代の頃です。その香りは、自然の香りではなく人口的に造られたもので、少し緊張感がある。

それは、自分にとっては気品と気高さを感じさせる。
その頃、部屋にあった化粧水の香りに似ているが、確かに違う。

なぜだ。

こんな香りで、昔の自分を思い出してしまうなんて。

香り

香水は、使うほどにその人に馴染んで、その人にしかない個性を引き出すと言われていますが、そんなことは、どうでも良い。その香りが気になってしまいました。

もしかしたら、その香りに気づいたのは私だけかも知れない。

そもそも、思いを巡らすことなど私の他に、誰もいないだろう。

なぜ、私は故郷をそれも十代の頃を思い出したのだろうか。

わからない。

しかし、これだけは言える。

その香りは、私をその瞬間だけでも故郷へ引き戻していたのです。

aruno